ホームページはいずれ必ず古くなるもの。
定期的に更新しているホームページであっても、長年放置しているホームページであっても、いつかはリニューアルのタイミングが来ます。
弊社でも十数ページ程度の小規模なホームページリニューアルを担当させていただく機会が多いのですが、その中で
「他社で見積もりを取ったら結構高かったんだけど、この金額って妥当なの?」
「正直リニューアルにできるだけ予算を割きたくないんだけど…」
こんなご相談をしょっちゅういただきます。
特に初めてのリニューアルでは、費用の相場が分からずに困惑してしまうことも多いでしょう。
そこで今回は、ホームページリニューアルの費用相場や内訳について解説していきます。
本記事を読めば、ホームページの規模ごとのリニューアル費用相場と、リニューアル費用を安く抑える方法を完璧に理解できます。
この記事を執筆してる私は、小規模なホームページのリニューアルを数十件担当してきた現役Webディレクターです。
以前、予算の少なさに悩む企業様のホームページリニューアルを担当し、補助金の利用サポートを実施。
結果、予算内でホームページ全体のリニューアルが可能になった経験もあります。
この記事では、ホームページのリニューアルに使える補助金やリニューアルの注意点まで徹底解説していきます。
「小規模なホームページのリニューアル費用を知りたい」
「リニューアルにかける予算が捻出できず、出来るだけ安く抑えたい」
と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ホームページリニューアル費用の相場
ホームページのリニューアル費用は、ホームページの規模で大まかに分類できます。
- 小規模なホームページの場合:10〜50万円
- 中規模なホームページの場合:50〜100万円
- 大規模なホームページの場合:100〜300万円
小規模のホームページの場合:10〜50万円
10ページに満たない小規模なホームページの場合、費用の目安は10〜50万円です。
金額はリニューアルの対象範囲や追加する機能によって変動しますが、おおよそ以下の通りです。
- 機能の追加や一部ページのリニューアルなら10~20万円
- ホームページ全体のリニューアルなら20~50万円(ページ数により変動)
10ページ以上のホームページであっても、リニューアルの対象が10ページ未満の場合は50万円以内が目安となります。
ただし、以下のような工数のかかる作業を伴うリニューアルの場合は、当然その分の料金がかかります。
- ハイクオリティなデザインやアニメーション
- 会員登録やオンラインストアなど実装の難しい機能
- バナー画像や動画の新規制作
10ページ未満のホームページでも、求めるクオリティや機能によって50万円以上のリニューアル費がかかることにご注意ください。
小規模なホームページをお持ちで、「強いこだわりはなく、古くなったホームページを新しくしたい」という場合は、10〜50万円の費用を想定しておきましょう。
中規模のホームページの場合:50〜150万円
10〜50ページの中規模なホームページの場合、費用の目安は50〜150万円。
この規模のホームページの場合、以下のような理由からリニューアルを検討する企業様が多いです。
- デザインが古く、見た目が悪い
- 情報が昔のままになっている
- サイトを一新してお問い合わせを増やしたい
リニューアルの具体的な費用は、以下の通り。
全体のデザイン費用:30〜50万円
+
リニューアル1ページあたり:2〜5万円
10ページのホームページなら、
全体のデザイン費用(30〜50万円) + 1ページの費用(2〜5万円)* 10ページ = 50〜100万円
で、50〜100万円が相場となります。
ただし、機能追加の有無やリニューアルにより達成したい目標によっても料金は変動します。
例えば、
- 新たにお知らせ機能とブログ投稿機能を追加したい
- SEO対策に力を入れてアクセス数を増やしたい
このような場合は、先ほどの料金に数十万円の費用が上乗せされるイメージです。
場合によっては中規模なホームページでも200万円以上の費用がかかる場合もあるため、リニューアル前に制作会社で無料見積もりを依頼すると安心です。
大規模のホームページの場合:150〜300万円
大規模なホームページとは、50ページ以上のホームページを指します。
この場合はサイトの事前調査や分析にも時間を要するため、リニューアル費用は150〜300万円になります。
- 全体のページ数
- 各ページのボリューム
- デザインのクオリティ
などによって費用が変動するため正確に金額を見積もるのは難しいですが、おおよそ以下の式で相場を計算してください。
全体のデザイン費用:50万円
+
リニューアル1ページあたり:2万円
50ページのホームページをリニューアルするなら、
全体のデザイン費用(50万円) + 1ページの費用(2万円)* 50ページ = 150万円
で、150万円が相場となるイメージです。
ただし、ハイクオリティなデザインや高度な機能の実装を求める場合は、50ページ程度でも300万円超えの見積もり額になることがあります。
サイトの規模が大きいほど見積もり額に差が出るため、複数の制作会社に見積もりを依頼した上で比較・検討するのがおすすめです。
ホームページリニューアル費用の内訳と各工程
ここまでリニューアル費用の相場をざっくりお伝えしてきましたが、
「こんなに予算が必要なもんなの?」
「無駄な費用を見積もってたりしない?」
って思っている方もいるかもしれません。
そこで、ここからは各工程の内容を詳しく解説していきます。
実際の工程と費用の内訳を知ることで、さらに細かく予算を見積もることができるので、ぜひ参考にしてください。
ホームページのリニューアル費用の内訳と工程は以下の通りです。
- ディレクション費用:プロジェクトの10〜30%
- デザイン費用:TOPページ5~10万円、下層1ページにつき2~3万円
- コーディング費用:TOPページ3〜5万円、下層1ページにつき2~3万円
- テスト費用:1ページにつき5,000〜8,000円
ディレクション費用
ディレクション費用は、ホームページリニューアルにおいて必ずかかる費用です。
ディレクションとは、全体の進捗管理や指示出しなどによりプロジェクトを円滑に進めていくための作業。
例えば以下のような業務が該当します。
- 打ち合わせ
- プロジェクトの要件定義
- サイト設計
- スケジュール管理
- 品質チェック
このディレクション費用は、多くの場合「プロジェクトの10〜30%」の割合で算出されます。
例えば総額100万円のプロジェクトなら、10〜30万円がディレクション費に当てられているイメージです。
リニューアル費用を見積もる際には、まずディレクション費以外の総額を見積もった後で、「総額の20%程度」をディレクション費として加算してください。
デザイン費用
リニューアルにより新規デザインが必要な場合には、デザイン費用がかかります。
デザイン費用は、ページ数や盛り込む内容、求めるクオリティに比例して高くなります。
おおよその予算は以下の通り。
- TOPページ:5〜10万円
- 下層ページ:1〜5万円/1ページ
20ページのサイトなら、
TOPページ(5〜10万円) + 下層ページ(1〜5万円) * 19ページ = 24〜105万円
で、24〜105万円になるイメージです。
「いや、金額の幅広すぎだろ!?」
と思われたかもしれませんが、デザイン費は制作会社によって大きく変動します。
今回の場合なら、
- 安さがウリの制作会社:24〜50万円
- クオリティの高さがウリの制作会社:50〜105万円
といったイメージ。
とはいえ、いくら費用が安くてもクオリティが低すぎるのはイヤですよね。
最低限のデザインクオリティを担保した上で予算を削減したいなら、複数の制作会社に見積もりを依頼し、自社の希望に合うプランを十分検討しましょう。
コーディング費用
プログラミング言語を用いて実際にサイトを構築していくコーディング工程にも、別途費用がかかります。
コーディング費用は1ページあたりの単価で計算されることが多く、
- TOPページ:3〜5万円
- 下層ページ:2〜3万円/1ページ
が相場です。
20ページのサイトなら、
TOPページ(3〜5万円) + 下層ページ(2〜3万円) * 19ページ = 41〜62万円
で、41〜62万円になるイメージです。
ただし、アニメーションや機能の実装を同時に行う場合、ページ単位のコーディング費用とは別に費用がかかる場合もあります。
別途必要となる費用の相場は以下の通り。
- 複雑なアニメーション:5〜8万円/1ページ
- お問い合わせフォームや投稿などの機能実装:3~15万円/1機能
不必要な機能の実装で見積額を上げてしまうことがないよう、ホームページには最低限必要な機能だけを織り込むようにしましょう。
テスト費用
実装作業が完了したら、サイトが正常に動作しているかどうかの「テスト」を実施します。
このテスト費用の相場は、1ページあたり5,000〜8,000円。
20ページのサイトなら、
5,000〜8,000円 * 20ページ = 10〜16万円
で10〜16万円になるイメージです。
テストで確認するのは、例えば以下のような内容です。
- PC/スマホで見た時にレイアウト崩れがないか
- デザイン通りの仕様になっているか
- お問い合わせフォーム送信後に、メールが自動で返信されているか
- 誤字脱字がないか
ただし、高度なアニメーションや機能を実装した場合は、別途1〜5万円程度の費用が上乗せされることがあります。
テストにかかる費用は制作会社によって異なるため、予算を抑えたい場合は複数の制作会社に見積もりを依頼し、比較・検討を行いましょう。
条件によりかかる可能性のある費用
リニューアルの内容によっては、上記以外の費用が別途必要になる場合があります。
例を挙げるなら、例えば以下のような作業にかかる費用です。
- ブログなどの記事作成の依頼:コンテンツ制作費
- ホームページの更新作業やアクセス分析の依頼:運用費
コンテンツ制作費用には、記事執筆の他に競合他社のリサーチやキーワードの選定などや画像の作成が含まれ、1記事につき1〜3万円程度が相場です。
運用費用の相場は作業内容によって変動しますが、画像やテキストの差し替えが主な作業であれば月額1〜2万程度。
アクセス分析を依頼する場合は、改善案・施策案などを記載した月1回のレポート提出なら月額2〜3万円程度が目安になります。
「必須の作業じゃないなら依頼しなくて良いかな」とお考えの方もいるかもしれません。
しかし、コンテンツ制作や運用により、ホームページ経由での売り上げが増える可能性もあります。
将来的な費用対効果を加味し、自社の予算と相談しながら依頼範囲を検討しましょう。
ホームページリニューアル費用を安く抑えるポイント2つ
ここまでホームページリニューアルの相場と内訳を解説してきました。
記事を読んでいただいている企業様の中には、
「内訳は分かったけど、やっぱり高すぎるよ…」
「なんとかして予算内に抑えられないかな…?」
と思っている方もいるかもしれません。
そこでここからは、ホームページのリニューアル費用を安く抑えるポイントを2つご紹介していきます。
- 助成金や補助金を活用する
- 複数の制作会社に相見積もりを取る
どちらも今すぐ実践できる内容なので、リニューアル費を抑えたいなら必ず確認してください。
1:助成金や補助金を活用する
助成金や補助金とは、一定の条件を満たすと国や地方公共団体から支給されるお金。
昨今では、ホームページの制作費用やリニューアル費用に充てられる補助金も用意されています。
業種や従業員数などの条件に当てはまりさえすれば、本来100万円かかるリニューアルが半額の50万円で済むかもしれません。
場合によっては、実質無料でリニューアルできる可能性もあります。
ホームページのリニューアル時に使える補助金の例を挙げると、以下の通りです。
- IT導入補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- 事業再構築補助金
- ものづくり補助金
- 地方自治体の補助金
助成金や補助金について、以下の記事で詳しく解説しております。
【最新版】ホームページリニューアルで使える補助金・助成金まとめ【2023年】自社がどの補助金を受給でき、どのくらいの金額を貰えるのかが知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
2:複数の制作会社に相見積もりを取る
ホームページのリニューアルをする際は、複数の制作会社から相見積もりを取りましょう。
1社の見積りのみで「予算より安く抑えれたからここにしよう!」と即決すると、損をしてしまう可能性があります。
そもそもの予算を多くとりすぎていた場合、相場より高い費用での契約になってしまうことが多いのです。
弊社でも、「他社で見積もりを取ったんだけど、この金額って妥当なの?」というご相談をいただくことがあります。
同じ条件で見積もりを作成しても、制作会社によって金額は様々。
- 予算自体は相場に対して適切か
- 無駄な工程を挟んでいないか
必ず複数の制作会社から見積りをとり、比較・検討の上で判断してください。
ホームページリニューアルの注意点2つ
ホームページリニューアルをご検討中の企業様に必ず知って欲しい、リニューアルの注意点が2つあります。
- 目的を明確にする
- 安さだけで制作会社を選ばない
この注意点を守らずにリニューアルを進めると、
「見た目が変わっただけで、売り上げに大した変化は無かった」
「想定していた通りのホームページにならず、費用が無駄になった」
このように満足できる結果が得られない可能性があります。
リニューアルを検討しているなら、必ず最後まで読んでください。
1:目的を明確にする
ホームページのリニューアルでは、目的の設定が何よりも大切です。
「何となくデザインが古い気がするから」
「レイアウトを変えたい気分だったから」
このように曖昧な理由でリニューアルを進めてしまうと、
- 高いリニューアル費用に見合う集客効果が得られない
- 分かりにくいページ構成になってしまい、かえって集客に悪影響を及ぼす
といった事態に繋がりかねません。
目的を明確にする方法が分からない場合は、ホームページの検索順位やホームページにアクセスしている人数を把握するところから始めてみましょう。
「Googleで商品ジャンルを検索したら上から20位ぐらいに表示された」
「過去1ヶ月のホームページのアクセス数は50人ぐらいだった」
上記のようなケースに該当する場合、課題は「検索順位が低い」「アクセス数が少ない」となります。
- 「検索順位が低い」なら「上位5位以内に表示させる」
- 「アクセス数が少ない」なら「月間のアクセス数を10万以上にする」
このように具体的な数値を用いて目標を設定してみましょう。
「そもそも検索順位って何?調べるのがめんどくさい…」
「ホームページにアクセスしている人数を把握する方法がわからない」
と思っている方は、制作会社に自社のホームページ調査を依頼するのがおすすめです。
制作会社によっては、無料で調査を行ってくれる場合もあります。
ホームページリニューアルは、現在の課題をしっかりと把握し、目的の設定を行うところから始めてください。
2:安さだけで制作会社を選ばない
ホームページのリニューアルを外注する場合、依頼先は安さだけで選ばないでください。
いくら費用を安く抑えられても、それに見合う効果がでなければ「良いリニューアル」とは言えません。
「他社より安い」という理由だけで依頼先を決めると、リニューアルは高確率で失敗します。
- 実力や実績がないため、質の低いホームページになってしまう
- 対応が悪く、期日までにホームページが完成しない
リニューアルによってホームページの質が落ちると、それに比例して検索順位が下がり安くなります。
検索の上位にサイトが表示されなくなると、当然アクセス数も激減。
結果、リニューアル前より売上が落ちてしまうケースもあるんです。
例えば20ページのホームページリニューアルなら、100〜150万円程度が相場。
相場と比較して極端に安い場合は、失敗する可能性が高いので注意が必要です。
制作会社を選ぶ際には、その会社の実績や口コミを確認した上で最終的な依頼先を決定してください。
まとめ
最後に、本記事の内容をまとめます。
ホームページリニューアルにかかる費用の相場と内訳は以下の通りです。
- 小規模なホームページの場合:10〜50万円
- 中規模なホームページの場合:50〜100万円
- 大規模なホームページの場合:100〜300万円
- ディレクション費用:プロジェクトの10〜30%
- デザイン費用:TOPページ5~10万円、下層1ページにつき2~3万円
- コーディング費用:TOPページ3〜5万円、下層1ページにつき2~3万円
- テスト費用:1ページにつき5,000〜8,000円
「費用はできるだけ安く抑えたい」
「そんなに予算を取れないよ..」
という企業様は、以下2つのポイントを抑えましょう。
- 助成金や補助金を活用する
- 複数の制作会社に相見積もりを取る
また、実際にリニューアルを行う際は、以下の注意点を守ようにしてください。
- 目的を明確にする
- 安さだけで制作会社を選ばない
ホームページのリニューアルをご検討中の方は、ぜひ弊社の無料カウンセリングにご参加ください。
ホームページのプロがお客様のホームページを無料で診断し、最適なリニューアルプランをご提案。
予算に限りがある企業様には、テンプレートを用いた制作や補助金利用のサポートもさせていただきます。